NPOマネジメントフォーラムに参加して「見えたこと」「知ったこと」
- 2017/02/27
- 13:11

2月16日(木)から19日(日)までの4日間、内閣府と一般財団法人青少年国際交流推進センターが主催する3泊4日の合宿型ディスカッションプログラム「NPOマネジメントフォーラム2017」に参加してきました。
このフォーラムは、高齢者分野、障害者分野、青少年分野の各分野で活躍、実践している方たちが参加し、お互いの活動や事例、課題を共有し、話し合い、それぞれの団体の活動や非営利セクター全体の強化を目的として行われました。今年で9回目の開催だそうです。
参加は日本からだけでなく、今年はフィンランド、ドイツ、イギリスからも参加されていて、日本側30人弱、海外青年30人(もっといたかな)、全体で60人以上の人たちが参加し、非営利活動に関する3つのトピックに分かれてディスカッションを行いました。
私(中尾)は、トピック1「多様な働き手の就業を支える環境づくり」に参加しました。
CoCoTでの仕事は、直接的には「あんしん電話」事業による「高齢者見守り」や「まちばカレッジ」事業による「市民相互の学び合い(人材育成)」になりますが、これらの事業が発展拡大していく先には、様々な方が働くことができる雇用環境の創出も副次的にあらわれてくると考えています。
そのような考えからトピック1の参加を選びました。
実際のディスカッションの結果(成果物)については、個人的には実はそれほど大きな満足感を感じる内容にはなりませんでしたが、そこにいくまでのディスカッションや、個人的にいろいろの方たちと話し合った内容はとても刺激があり、学びもあり、貴重な経験となりました。
特に、今回私が大きく影響を受けたことは、イギリス、ドイツ、フィンランドの方々が、自分たちが実践している非営利活動に「誇り」を持ってされているその姿勢、姿にある種の感銘を受けました。
自身の活動内容を語るその言葉一つ一つ、また語っている表情やしぐさ、語り口など、なかなか文章で表現するのは難しいですが、なんだかじわりと伝わってくるものがあり、気付けば、自分自身がどこか励まされ、エネルギーが湧いてきている自分がいました。
それと同時にハッと感じたことは、自分自身が、どこかNPOで働くこと、非営利セクターで働いていることを、日本社会の中のマイノリティーな存在であり、そのことで身を縮めてしまっていたこと。また、それによって積極的な発信をどこかで控えながら仕事をしていたこと。さらに、多くの人に理解されることはきっと難しいと心の奥で諦めに似た気持ちが少なからずあったことを自覚しました。
しかし、マイノリティーであることは、身を縮める理由になりません。全然なりません。逆にマイノリティーであるからこそ奮い立つものがあります。非営利活動(市民活動)をしている私たちだからこそ、社会に対して声を出せない人の代弁者になれるということを教わりました。私たちが声にすることを諦めれば、その人たちの声も、世に聞いてもらえることはないということを自覚しました。
今、CoCoTで働いていること、NPOで働いていること、自分が「これだ!」と思える社会を変えていける解決策が今ここにあること、そしてそれにチャレンジできる機会があること。
最近まではっきりと言葉にできなかったこれらは、実はずっと僕のまわりに「あった」のに、ぼくが「見えてなかった」だけのものです。
地域や社会の課題を解決するということは、ただただ自分の思い込みを外して、そこにあるものたち、そこにいるひとたち、そこにある想いと言葉を、そのまま「見て」、そのまま「聞いて」いくことなのだろうと思います。見えて、知って、理解すれば、人は動く。ただそれが実はとても難しい。
フォーラムに参加していたイギリスの女性の方が言っていました。自身の団体の合言葉のひとつだそうです。
「誰だって、知らないものは、知らない」
ものすごく当たり前のことですけど、本当にそういうことだなと思いました。
知らないものは知らないし、見えてないものは見えない。
私たちの役目は、私たちが見ているもの、見えているものを、しっかり発信し伝え、見てもらい、知ってもらうことなのだなと思います。
そういう情報発信を今後積極的にやっていくとともに、あらためて自分たちがまだ「見えてないものはないだろうか」という視点で、社会を、地域を、見つめ続けていきたいと思います。
今回は、フォーラムで「見えた」自分自身のことを発信させてもらいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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